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香港法人の税務・会計

香港の税務は、非常にシンプルで且つ分かりやすい構造になっております。
日本の税金に慣れている方であれば、すぐにご理解いただけるかと思います。

香港の会計は、日本とほとんど変わりません。
しかし、英文会計のため、用語を紐解く必要もありますが、すぐにご理解されると思われます。

中国本土や東南アジア諸国に比べると、設立だけでなく、会計・税務システムも極めて、シンプルな構造となっております。
こちらは、香港行政政府が諸外国からの投資を導きやすくするために導入しているものであり、その思惑の通り、香港への投資は年々増加する一方となっております。

香港現地法人の会計期間

法人設立後18ヶ月以内の期間で決算月を決めて、決算を行わなければなりません。
決算とは、事業年度末において、会計処理を行って、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表(決算書)を作成することを言います。
最初の決算は、設立後18ヶ月以内に行わなければなりません。
自社で記帳ができない場合は、外部専門家にアウトソーシングをすることが可能です。
その場合は、決算に必要な書類、売買明細、領収書の原本、銀行明細などを予め提出していただき、決算書作成後に必要箇所にサインをしていただきます。

香港現地法人の監査

決算後に全ての会社は会計監査を義務付けられております。
決算書が適正に作成されているかを香港政府から認可された公認会計士あるいは監査法人が行うことになっています。
この法定監査を受けなければ税務申告ができません。
監査人は経営サイドに立つのではなく、税務当局の視点で、監査を行うことになります。
ただし、実務的には、監査の依頼をしてもらえるクライアントにも配慮した形で監査を進めることにはなります。

香港現地法人の企業所得税

日本の法人税にあたるものが企業所得税で、税率は16.5%です。
税務申告は会社を設立して18ヶ月後に税務局から発行される事業所得税申告書に記入の上で、算定明細や監査報告書を付けて提出しなければなりません。

2年目以降の企業所得税

2年目以降は、自らが定めた決算月を基準に決算を行うことになります。
しかし、初回に赤字申告した場合は2年目以降は、政府から企業所得税の申告用紙が送られてこず、申告は不要となります。

香港現地法人の付加価値税って?

日本で付加価値税といえば消費税が連想されますが、このような税目は世界のあらゆる国が導入しているものの、香港では存在しません。
よって、ものの売買や貸付、役務提供に際して付加価値税を課される心配はありません。

香港現地法人の株主配当

株主への配当に個人所得税は課税されません。
ちなみに中国本土に設立された現地法人から海外の株主に配当をする場合は、その株主が日本にいる場合は10%、香港にいる場合は優遇されて5%となります。
株主たる香港法人が、一旦、中国法人から配当を受けて、その金額をそのまま日本へ配当した場合、中国法人が直接日本へ配当をするよりも5%少なく済むことになります。

香港における個人所得税の取扱い

香港では、企業が従業員に給料を支給した場合、源泉徴収義務はありません。
よって、納税義務者である従業員は、1年に1回、確定申告を行います。
4月から翌年3月までの給与収入に対して所得税を計算することになります。
5月になると、税務局から従業員個人宛に給与所得申告書を送付し、各個人がその申告書を用いて5月中に確定申告を行うことになります。
そして夏過ぎに、各個人宛に納税通知書が送付されてきて、それに基づいて納税することになります。
なお、予定納税制度があるため、駐在員の場合は初回の確定申告にあたっては、前年度の確定納税分と予定納税分とを納めなければならず、金額的な負担は大きくなります。

香港法人が負担する駐在員社宅家賃に対する課税

駐在員の家賃については、会社が負担した場合に限り、給与所得の10%のみが課税対象となります。もし、個人契約で住宅を借りて、会社がその駐在員に対して給与手当を支給する場合は、その全額に対して課税がなされるため、注意が必要です。

個人所得税の算定において給与から控除される項目

香港での確定申告にあたっては、日本における確定申告と同様に、さまざまな控除項目があります。日本のような「給与所得控除」はありません。所得控除としては、基礎控除、配偶者控除、子供・親族扶養控除、寡婦控除、障害者控除などがあります。
これらを差し引いた後、税率が掛けられることになっています。

香港の個人所得税の税率

給与所得税に対する税率は2種類あります。
それぞれの税率を用いて計算して、いずれか少ない金額のほうを採用します。
まず1つは、累進課税方式です。課税所得から基礎控除などの所得控除を差し引いた純課税所得に対して、2%~17%の税率を乗じます。
給与の額が多いほど、税金を多く払わなければならない仕組みですが、最大でも17%ということは、日本の税率の3分の1程度ということになります。
もう1つは標準課税方式で、課税所得そのものに対して一律15%を乗じて算出します。大抵の方は、累進課税方式を採用することになります。

香港現地法人に対するタックスヘイブン税制

日本企業が香港のような低税率国に子会社を設立し、その子会社で利益を得た場合やその子会社の運営状況が一定の基準を満たしていない場合は、日本の親会社とその子会社との売上や費用、利益などを一体とみなし、日本で課税することとしています。
これをタックスヘイブン税制といい、香港に進出する企業は注意が必要です。

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